【特別連載】米大統領選「突撃潜入」現地レポート (15)

「フロイド事件」抗議デモで燃え上がる「ミネアポリス」の夜(上)

執筆者:横田増生 2020年7月8日
エリア: 北米
ジョージ・フロイドさんがが殺害された食料雑貨店「カップ・フーズ」の壁(筆者撮影、以下同)
 

「防弾チョッキとヘルメットは持っているのか!」

 警察から必死に逃げてきた20代の白人の男に向かって、

「事件はどこで起きているのか?」

 と私が尋ねると、こんな怒鳴り声が男から返ってきた。

 もちろん、そんなものは持っていない。

 まぁ大袈裟に言っているのだろう、くらいに思って、彼が逃げてきた方向に歩を進める。

 街灯が少ないところでは、空の高い位置にある半月の明かりだけが頼りだ。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
横田増生(よこたますお) ジャーナリスト。1965年、福岡県生まれ。関西学院大学を卒業後、予備校講師を経て米アイオワ大学ジャーナリズムスクールで修士号を取得。1993年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務め、1999年よりフリーランスに。2017年、『週刊文春』に連載された「ユニクロ潜入一年」で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞(後に単行本化)。著書に『アメリカ「対日感情」紀行』(情報センター出版局)、『ユニクロ帝国の光と影』(文藝春秋)、『仁義なき宅配: ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン』(小学館)、『ユニクロ潜入一年』(文藝春秋)、『潜入ルポ amazon帝国』(小学館)、『「トランプ信者」潜入一年』(小学館)など多数。
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