日韓「対抗措置」より「現金化」阻止で協議すべし

執筆者:平井久志 2020年8月18日
エリア: アジア
8月15日、光復節の式典で演説する文在寅大統領。日本との関係を重視する姿勢を見せはしたが (C)AFP=時事

 

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は日本の植民地支配からの解放の日である「光復節」の8月15日、式典での演説で、元徴用工問題の裁判について、

「わが政府は、いつでも日本政府と向かい合う準備ができている」

 と日韓両政府の対話を求めた。

 文大統領は、

「政府は司法府の判決を尊重」

 するとしながらも、

「被害者が同意できる円満な解決策について日本政府と協議してきており、協議の門戸は今も大きく開かれている」

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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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