「怒り」を仕組む情報工作「手法と恐怖」

クリストファー・ワイリー  牧野洋・訳『マインドハッキング あなたの感情を支配し行動を操るソーシャルメディア』

執筆者:澤康臣 2020年11月21日
カテゴリ: IT・メディア
エリア: 北米 ヨーロッパ
筆者はブレグジット、4年前の米大統領選を“操作”した英国系情報戦略企業「ケンブリッジ・アナリティカ」の内部告発者。人心を動かした情報戦略を赤裸々に語っている

 2020年アメリカ大統領選で民主党ジョー・バイデン氏の勝利が判明しても、「バイデンは不正投票により当選した」「票を正しく数えればトランプが勝つ」というインターネット上の主張が止まらない。フェイスブックやツイッター、ユーチューブなどのソーシャルメディアを舞台に、現地アメリカだけでなく日本語のネット空間でもこうした声があふれる。

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執筆者プロフィール
澤康臣(さわやすおみ) 1966年岡山市生まれ。東京大学文学部卒業後、1990年に共同通信に入社。社会部、外信部、NY支局などを経て、特別報道室で調査報道や深掘りニュースを担当した。NYでは「国連記者会」理事に選出。2006~07年、英オックスフォード大学ロイタージャーナリズム研究所客員研究員。2020年4月から専修大学文学部ジャーナリズム学科教授。著書に『グローバル・ジャーナリズム―国際スクープの舞台裏』『英国式事件報道 なぜ実名にこだわるのか』など。
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