「アフガン撤退」が見せつけた米国の無力
――「空白」地帯で“敵対国の直接対峙”が高める戦争の危機
米国が「建国史上最長の戦争」であるアフガニスタン戦争から兵力を全面的に撤退させる。9・11で始めたアフガニスタンへの軍事介入はちょうど20年で終わることになる。
ユーラシア大陸のど真ん中にあるアフガニスタンを米国が放棄することは、どんな波及効果を地域や世界にもたらすだろうか。「空白」を埋めるのはどの国か、アル・カイダ、「イスラム国(IS)」などのテロ組織がテロ攻撃の拠点を構えるのか、そして本当に米国はこの国を放棄するのか、などと浮かぶ疑問に明確な答えはない。唯一言えるのは、米国抜きでのユーラシアの地域秩序づくりが前に進む、ということだろう。
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