やっぱり残るは食欲
やっぱり残るは食欲 (44)

帰ってきた鶏飯

執筆者:阿川佐和子 2021年6月27日
タグ: 日本
エリア: アジア
好みに合わせて具材をアレンジするのもまた楽しい(写真はイメージです)。

 献立作りに苦戦して、昨年他界した母の得意料理に何かなかったかしらと頭を巡らしてみたら、「(とり)(めし)」というものを思い出した。

「今夜は鶏飯にしようかと思ってるの」

 秘書のアヤヤ嬢に話したところ、

「鶏飯って、どういうものですか?」

「鶏ガラスープで炊いたご飯の上に、鶏のそぼろと炒り玉子と胡瓜を細かく切ったのと、紅生姜なんかを載せるのよ」

 そう答えると、

「ああ、三色弁当ですね」

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
阿川佐和子 1953年東京生まれ。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。『ああ言えばこう食う』(集英社、檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞、『ウメ子』(小学館)で坪田譲治文学賞、『婚約のあとで』(新潮社)で島清恋愛文学賞を受賞。他に『うからはらから』(新潮社)、『正義のセ』(KADOKAWA)、『聞く力』(文藝春秋)など。
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