6月29日に88歳で死去したドナルド・ラムズフェルドは、米中枢同時テロ(9・11)からイラク戦争に至る米国の戦時に国防長官を務めた、どちらかというと嫌われ者の政治家だ。ジョージ・W・ブッシュ大統領に始まり、ディック・チェイニー副大統領、ネオコンのポール・ウルフォウイッツ国防副長官ら、この時の政権幹部は大体において評判が悪い。国際社会の反対を押し切り、根拠薄弱なままイラク戦争を強行し、「イスラム国」の跳梁などその後の中東の混乱を引き起こしたことを考えれば、妥当な見方かもしれない。
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