第100代首相に就任した岸田文雄氏は、自民党ハト派の宏池会出身総理としては、池田勇人(在任1960~64)、大平正芳(1978~80)、鈴木善幸(1980~82)、宮澤喜一(1991~93)に次いで5人目だ。名門派閥で、政策に明るいものの権力闘争に弱く、「お公家集団」と揶揄されてきた宏池会の首相は、外交・安全保障は必ずしも得意ではなく、結果的に外交の失敗が少なくなかった。日本を取り巻く国際環境が緊迫度を増す中、「岸田宏池会外交」への不安が残る。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン