
7月23日、東京五輪開会式で入場した各国選手団 (C)時事
私はスポーツが好きだ。自分でできるスポーツは限られているし、それもさほどうまくはない。しかし見るのは何でも好きで、今回のオリンピックにも大いに興奮し、楽しんだ。
それゆえ、私は競技そのものに興味があって、開会式や閉会式にはあまり興味がない。しかし今回は国際協力機構(JICA)の理事長という職責上、興味を持って見ていた。
開会式から垣間見えた国際政治
一番関心を持っていたのは、南スーダンである。
前にも書いたことだが、南スーダンは長い独立運動の末、2011年にスーダンから独立したが、国内で部族対立が絶えなかった。そこで、国民の一体感を強めるために、全国スポーツ大会をやったらどうだろうと考えて、JICAが協力して、2016年1月、日本の国民体育大会のようなものを、「National Unity Day(NUD)」という名前で実施した。

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