悪党たちの中華帝国
悪党たちの中華帝国 (17)

万暦帝――亡国の暗君(下)

再生した帝国・変貌する帝国――明

執筆者:岡本隆司 2021年12月25日
タグ: 中国 日本
エリア: アジア
「明は万暦に滅ぶ」と言われた万暦帝(左)だが、その暗君ぶりは、師傅でもあった宰相・張居正(右)の死以降顕著に

 

「北虜南倭」――こうした外患の消長には、明朝政府の態度もあずかって力があった。なかんづく騒擾の劇化には、当代の嘉靖帝の個性も作用していたようで、原則主義で強硬な態度を持したのも、帝の意向にそっていたらしい。「北虜南倭」に当局が手を焼いた実情をどこまで承知していたのか、いささか計り知れないところである。ともかくその在位中、政権は対外的な政策・姿勢を変えようとはしなかった。

カテゴリ: 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
岡本隆司 京都府立大学文学部教授。1965年、京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。専門は近代アジア史。2000年に『近代中国と海関』(名古屋大学出版会)で大平正芳記念賞、2005年に『属国と自主のあいだ 近代清韓関係と東アジアの命運』(名古屋大学出版会)でサントリー学芸賞(政治・経済部門)、2017年に『中国の誕生 東アジアの近代外交と国家形成』で樫山純三賞・アジア太平洋賞特別賞をそれぞれ受賞。著書に『李鴻章 東アジアの近代』(岩波新書)、『近代中国史』(ちくま新書)、『中国の論理 歴史から解き明かす』(中公新書)、『叢書東アジアの近現代史 第1巻 清朝の興亡と中華のゆくえ 朝鮮出兵から日露戦争へ』(講談社)など多数。
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