悪党たちの中華帝国
悪党たちの中華帝国 (23)

康有為――不易の思想家(下)

甦る近代の変革――清末民国

執筆者:岡本隆司 2022年3月26日
タグ: 中国
エリア: アジア
光緒帝(左)の全面支持で進められた康有為(右)を中心とする変法運動は、わずか100日ほどで挫折したが――

 

 北京に集まった1000名をこえる科挙の受験者は、下関条約調印の知らせがとどくと、日本との停戦に抗議し、軍備にとどまらない内政・制度の変革をうったえる上書をこもごも政府に提出した。康有為もそのうちの1人に名を連ねている。やがて自らの学説を活用して有力な「変法」の企画者となり、主張をとなえるだけではなく、さらに政治的な実践にも影響を及ぼそうとした。

運動

 康有為がとなえた「変法」とは主に、明治日本をモデルにした制度改革である。改革は悪だという通念があるから、「変法」を正当化するため、孔子を改革者と位置づけた。公羊学にもとづく未曾有の構想である。

カテゴリ: 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
岡本隆司 京都府立大学文学部教授。1965年、京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。専門は近代アジア史。2000年に『近代中国と海関』(名古屋大学出版会)で大平正芳記念賞、2005年に『属国と自主のあいだ 近代清韓関係と東アジアの命運』(名古屋大学出版会)でサントリー学芸賞(政治・経済部門)、2017年に『中国の誕生 東アジアの近代外交と国家形成』で樫山純三賞・アジア太平洋賞特別賞をそれぞれ受賞。著書に『李鴻章 東アジアの近代』(岩波新書)、『近代中国史』(ちくま新書)、『中国の論理 歴史から解き明かす』(中公新書)、『叢書東アジアの近現代史 第1巻 清朝の興亡と中華のゆくえ 朝鮮出兵から日露戦争へ』(講談社)など多数。
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