やっぱり残るは食欲 (57)

究極ダレ

執筆者:阿川佐和子 2022年7月17日
カテゴリ: カルチャー
自分好みの「タレ」を調合してみるのもまた楽し(写真はイメージです)

 しゃぶしゃぶを作るとき、欠かせないのがタレである。しゃぶしゃぶを外で食べるとき、迷うのもタレである。

 ポン酢ダレにする?

 ゴマダレがいい?

 我が家で食べる場合、私は一応、両方を用意する。豚しゃぶでも牛しゃぶでも、作るタレは同じだ。ただ、用意しながら最終的にゴマダレが勝つことを知っている。ならばゴマダレだけ作ればいいではないか。そう思うのだけれど、ちょっとポン酢と大根おろしでも食べたいなと、心の片隅でもう一人の私が遠慮がちに手を挙げるので、やれやれ、そちらも作らざるをえない。

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執筆者プロフィール
阿川佐和子 1953年東京生まれ。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。『ああ言えばこう食う』(集英社、檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞、『ウメ子』(小学館)で坪田譲治文学賞、『婚約のあとで』(新潮社)で島清恋愛文学賞を受賞。他に『うからはらから』(新潮社)、『正義のセ』(KADOKAWA)、『聞く力』(文藝春秋)など。
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