【政府はパブリックコメント募集中】洋上風力発電に価格競争排除の暗雲 入札ボイコット続出、国民負担うなぎ上りに?

執筆者:町田 徹 2022年7月22日
タグ: 脱炭素 日本
エリア: アジア
更なるコスト削減が行われるべき再エネに「最低供給価格」が設けられようとしている[ベルギー沖の洋上風力発電=2022年9月30日](C)AFP=時事
3区域を対象にした昨年暮れの入札は、本誌既報の通り三菱商事の圧勝だった。ところが、追い詰められた既存再エネ数社が入札評価ルールの変更を求めてロビイングを展開。政府審議会の委員からも批判続出のゴールポストを動かすようなルール変更について、いまパブリックコメント募集が行われている。

「この入札ルール変更は、特定の事業者を勝たせるための政治的な出来レース。わが社は参加しても資源の無駄遣いになるだけなので、ボイコットを検討している」――。筆者にこう企業秘密を打ち明けたのは、電力業界では知らぬ人のない複数の大手企業だ。

“国策”カーボンニュートラル(脱炭素)の切り札、洋上風力発電の振興に今、暗雲が立ち込めている。暗雲は、新事業の開拓に本腰を入れようとしていた大手電力会社や総合商社、欧州系の風力発電機メーカーの事業意欲を削ぐだけではない。より身近な問題として、家計と一般企業が支払う電気料金のさらなる高騰を招きかねないというリスクもはらんでいる。

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執筆者プロフィール
町田 徹 1960年大阪生まれ。経済ジャーナリスト、ノンフィクション作家。神戸商科大学(現・兵庫県立大学)卒業後、日本経済新聞社に入社。米ペンシルべニア大学ウォートンスクールに社費留学。雑誌編集者を経て独立。「日興コーディアル証券『封印されたスキャンダル』」(『月刊現代』2006年2月号)で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」大賞を受賞。著書に『電力と震災 東北「復興」電力物語』『行人坂の魔物 みずほ銀行とハゲタカ・ファンドに取り憑いた「呪縛」』などがある。2014年~2020年、株式会社ゆうちょ銀行社外取締役。2019年~、吉本興業株式会社経営アドバイザリー委員。
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