国民は節電をする。政府は現実的な電力供給を急げ

執筆者:矢嶋康次 2022年8月22日
タグ: 日本
エリア: アジア
冬の電力逼迫を回避するために(C)show999/stock.adobe.com
冬には今以上の電力逼迫が待ち構える。岸田首相の打ち出した「原発9基の再稼働」は重要だが、冬季の電力計画には織り込み済みだ。政府の方針が固まれば、民間はもっと投資や工夫が出来るはず。

 

 私はアマゾンで買い物をするという経験を未だにしたことがない。講演に行くと決まって「アマゾンで買い物をしたことがない人はいますか?」という質問をするのだが、数年前まではご年配の方を中心に挙がっていた手が、ここ1~2年はまったく挙がらない。

 私が「日本のマイナンバーカードが普及しない理由の上位に“情報漏洩が心配だから”というのがある。日本政府は信じられないのに、アマゾンというアメリカの企業は信じられるのですか? かなりの個人情報がアマゾンにわたっていますよ」と言うと、皆様ニヤニヤされる。便利なものはどんどん使われ、便利でないものは廃れていく。デジタルの世界の掟だ。

この記事だけをYahoo!ニュースで読む>>
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
矢嶋康次(やじまやすひで) ニッセイ基礎研究所チーフエコノミスト。1968年生まれ。東京工業大学卒業後、日本生命保険入社。1995年にニッセイ基礎研究所入社へ。2012年よりチーフエコノミスト、2017年より研究理事、2021年より常務理事を兼務。主な著書に『 非伝統的金融政策の経済分析──資産価格からみた効果の検証』(共著・日本経済新聞出版社)、『記憶の居場所(ときのすみか):エコノミストがみた日常』(慶應義塾大学出版会)などがある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top