ラディン処遇をめぐりタリバン内部で対立激化

執筆者: 2001年2月号
エリア: アジア

 アフガニスタンの首都カブールの消息筋によれば、同国を実効支配するイスラム原理主義勢力タリバン政権指導部内で、国際テロの黒幕とされるサウジアラビア出身の富豪オサマ・ビン・ラディン氏に対する処遇をめぐり意見対立が激化している模様だ。 外国からの経済援助を秘かに望む穏健派では、ラディン氏を保護し続ければ一層の国際的孤立化を招くとの懸念から、同氏をアラブのいずれかの国に出国させるべきだとの意見が台頭、ラディン擁護一本やりの強硬派との軋轢が生じている。 今年一月カブールで開かれた会合では両派が銃を持ち出して相手を威嚇するほど険悪な空気になり、最高指導者モハマド・オマル師が仲に割って入り、ようやく騒ぎが収まったという。

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