台湾選挙現地報告3(結果予想)

執筆者:野嶋剛2012年1月14日

台湾の総統・立法院のダブル選挙はすべてのキャンペーンが昨晩10時に終了し、今日午前8時から投票が始まっています。即日開票され、総統選の結果は日本時間の午後8時ごろには大勢が判明するでしょう。

台湾選挙を予想するのは危険ではありますが、あえて私の見方を言いますと、国民党・馬英九が僅差で逃げ切る、というものです。票差まで当てる自信はありませんが、30~60万票差あたりではないでしょうか。その場合、1800万人の有権者で80%の投票率だとすると、2~4ポイントの差というきわどさです。

立法院では、現有議席が30あまりの民進党は大躍進し、40議席を超えて45議席に届く可能性があります。国民党は4年前の81議席という圧勝から大きく減らし、60議席をわずかに超えるぐらいではないでしょうか。

さて結果はいかに?

昨晩、新北市の板橋体育場で、野党民進党の最後の集会が開かれ、10万人を集めました。盛り上がりが最高潮に達したのは、90歳近い高齢の李登輝元総統が、手術を終えて退院したばかりで体調がすぐれないなか、選挙運動の最後の最後で初めてこうした表舞台に上がり、蔡への支持を「私は台湾を蔡英文に渡したい。みんな、どうぞお願いします、お願いします」と呼びかけ、蔡英文と壇上で抱き合ったときでした。(野嶋撮影)

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。