シリア情勢が転換点を迎えている。昨年3月以来10カ月に渡り、全国各地で反政府抗議行動が続くシリアだが、政権が急激な崩壊を免れてきたのは首都ダマスカスでは大規模なデモを未然に阻止してきたことだ。

 ダマスカスの鉄壁の守りに綻びを見せたのが、ここ数日のダマスカス近郊(首都を取り囲む広大な地域が「ダマスカス郊外県」という行政区画に包摂されている)のいくつかの街区での反乱軍の伸長である。シリア軍からの離反兵士による「自由シリア軍」がダマスカスの北東近郊のドゥーマ地区やサクバ地区を掌握したことが国際的に報道された。それにより、中・長期的にはすでに命運が尽きているともいえるアサド政権の、弱体化の度が次の段階に進んだことを、国際的に印象付けた。
http://www.washingtonpost.com/world/middle_east/syrian-revolt-arrives-at-the-capitals-doorstep/2012/01/29/gIQAN0kDbQ_story.html?tid=pm_world_pop

 反乱軍の首都近郊での活動がこのまま持続・拡大するとは限らない。現にアサド政権は29日には首都近郊で大規模な攻勢をかけ、反政府抗議行動や反乱兵士たちを一掃しようとしている。
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-16784711

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