1月31日に行なわれたフロリダ州共和党予備選挙でミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が得票率46.4%を獲得し、2位のニュート・ギングリッチ元下院議長(ジョージア州第6区)を14.5ポイントも引き離して圧勝した(表1参照)。ロムニーはフロリダ州予備選挙で強固な政治組織と豊富な政治資金を活かしてギングリッチらを圧倒し、今後の共和党大統領候補指名獲得争いで優位な態勢を構築することとなった。

 

 フロリダ州予備選挙では勝者総取り方式を採用しており、50名の代議員が配分されている。同州にはヒスパニック系有権者も多く、人口動態も多様性に富み、また、共和党内には保守的な茶会党支援勢力から連邦政府による州への財政支援を容認する穏健派まで広範な支持層が存在している。全米レベルに酷似した州であるため、どの候補が勝利するのかが非常に注目されていた。前回の2008年共和党大統領候補指名獲得争いでは、ジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州)がニューハンプシャー、サウスカロライナに次いでフロリダでも勝利して3連勝となり、事実上の共和党大統領候補指名獲得をほぼ固めている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。