3月4日のロシア大統領選挙を前に、反プーチン運動の新しいヒーローとなった弁護士でカリスマブロガーのアレクセイ・ナバリヌィ(35)とベストセラー作家のボリス・アクーニンの対話がネット上で公開され、話題になっている。(http://www.koshcheev.ru/2012/01/03/akunin-navalny-1/)

 アクーニンが聞き役に回り、ナバリヌィが激烈なプーチン批判を展開、すぐれた扇動・宣伝能力を示した。ロシアのネット利用者は推定5000万人で、欧州最大のネット大国。愚民化した公式メディアとは全く異なる言論がロシアに存在することを示した。

 昨年末に行われた対話は難解なロシア語だが、ナバリヌィはこの中で、「プーチンの12年間の統治は民衆の支持を基盤にしている。だが、彼は既にそれを浪費した」とし、「反汚職キャンペーンをやるといって、ローテンベルクやカバルチュクらプーチン周辺の億万長者を有罪にできるはずがない。プーチンや億万長者の友人の真実、情報機関の将軍の息子たちが国営銀行で働いている事実をシンプルに伝えるだけでいい。『詐欺師と盗人の党』が広がったのは、レトリックの技術ではなく、それが真実だからだ」と強調した。

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