エジプト大統領候補の襲撃
2012年2月25日
この欄でこのところ経緯を細かく追っているエジプト大統領選挙の動向だが、また予想外の展開があった。2月23日深夜のカイロで、有力候補者で元ムスリム同胞団幹部のアブドルモネイム・アブルフトゥーフが、地方遊説先から帰る途中に、乗っている車を襲撃され、運転手と共に候補自身も負傷した。3人の犯人は車を奪って逃走した。
http://www.thedailynewsegypt.com/egypt/assailants-attack-presidential-hopeful-driver.html
http://english.ahram.org.eg/NewsContent/1/64/35269/Egypt/Politics-/Egypts-presidential-candidate-AbdelMoneim-Aboul-Fo.aspx
http://www.egyptindependent.com/node/677911
この背景に、政治的なものがあるのか、単なる物盗りなのか、判断する情報はない。
しかし軍とムスリム同胞団が本音では「コンセンサス候補」で合意し、組織力で実質上の単一候補への信任投票に持ち込もうとしているという観測が根強い中で、唯一といっていい個人として国民に直接訴えかけ、幅広い層からの浮動票を獲得できる候補として育つかもしれないアブルフトゥーフへの襲撃は、様々な憶測を呼ぶだろう。
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