首相訪問で普天間問題は動いたか

執筆者:フォーサイト編集部2012年2月29日

 2月22日の記事「パナソニック『赤字7800億円』の元凶は誰だ」でお伝えしたように、今月初旬に巨額赤字の見通しを発表したパナソニックの大坪文雄社長は「全社員が一丸となって突き進む」と辞任を否定し、メディアでも実力者の中村邦夫会長と大坪社長の続投を予想する「新聞辞令」が飛び交っていましたが、昨日、社長と会長の交代を発表。歴史的な巨額赤字を前に、「中村体制」が崩壊した形です。

 本日の更新記事は、飯塚恵子さんの「『信頼醸成』だけでは動かない普天間問題」です。野田首相は先ごろ首相就任以来初めて沖縄を訪れましたが、訪問は「謝罪」と「要請」のみで終わりました。これでは事態は動きません。米国が新たな世界戦略の中で、沖縄の役割をどのようなものにしようとしているのかを見極めながら、柔軟に対応していくことが日本政府には求められます。2月27日から始まった日米の外務・防衛当局による審議官級協議は、重要な交渉のテーブルとなります。

 「専門家の部屋」では、2本の新エントリ。

 「改革できない金食い虫・米国インテリジェンス機関の現実」(インテリジェンス、春名幹男さん):このほど発売されたマシュー・エイド氏の著作によれば、ハイテク機器が収集した膨大な情報のうち、インテリジェンス機関が消化しているのはわずか1%。莫大な予算は生かされているのでしょうか。

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