漂流する日米同盟

執筆者:フォーサイト編集部2012年5月21日

 昨日付の産経新聞の連載「新聞に喝!」でフォーサイトの「アフリカの部屋」のエントリ「メディアで働く私が恐れること」(4月17日、白戸圭一さん)が、「ネット上で広く反響を呼んでいる」と取り上げられ、kinoppy27さんの「日本のメディアは下手なサッカーチームと同じだ。皆が同じ球に集まる。必ず抜けが出るぞ」というコメントまで紹介されています(原文と少し違いますが)。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120520/plc12052010370003-n1.htm

 筆者の日本文化大学学長・大森義夫さんは「新聞『紙』だけでは先制的な、そして業界類型の枠を破った報道は難しくなっているのではないか」と結んでいます。これからもフォーサイトは他のメディアにはない、世界を深く理解するための情報をお届けしたいと考えております。皆様からのコメントもフォーサイトのコンテンツの一部です。是非ご参加下さい。

 本日の更新記事は、栁澤協二さんの「『普天間切り離し』でも漂流する日米同盟」です。4月下旬、外務・防衛閣僚による日米安全保障協議委員会(2+2)と日米首脳会議で、日米同盟の今後の指針が確認されました。多くのマスコミは、普天間基地の固定化の懸念は残るものの、軍事力で存在感を増す中国の戦略を睨みながら、日米の同盟関係は深化したと報じましたが、じっくりと文書を確認すれば「同盟は盤石」どころではありません。たとえば、米国の中国に対する姿勢が曖昧なままですし、手続きそのものに問題があります。普天間基地の辺野古移設は、「政治的に実現可能」なのでしょうか。

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