ロンドン五輪が始まり、日本のメディアは五輪一色という感じです。世界の常識を覆してがんばっているのが北朝鮮です。7月31日午前9時(日本時間)現在、メダル競争で北朝鮮は金3、銅1でなんと世界第4位です。

 北朝鮮が金メダルを取ったのは女子柔道52キロ級のアン・クメ選手、男子重量挙げ56キロ級のオム・ユンチョル選手、同62キロ級のキム・ウングク選手。これに加え、女子重量挙げ48キロ級でリャン・チュンファ選手が銅メダルを取りました。

 北朝鮮の歴代最高記録は1992年のバルセロナ大会での金メダル4個でしたから、もう1個獲得すれば歴代最高に並びます。

 北朝鮮は今回、柔道、重量挙げ、レスリング、射撃、ボクシング、水泳、卓球、女子サッカーなど11種目に56人の選手を送り込みました。伝統的に強い種目に絞り込んで出場したという感じです。

 女子柔道52キロ級で金メダルを取ったアン・クメ選手は4年前の北京五輪でも日本の中村美里選手を破り、銀メダルを取っています。中村選手にとっては「天敵」のような存在で、中村選手は今回もアン選手に苦杯を喫しました。アン選手は、年齢も32歳で今回の五輪が最後のチャンスだったでしょう。1996年のアトランタ五輪で田村亮子選手を破ったケー・スンヒ選手がコーチとして支えたといいます。

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