最近、中国の微博(ウェイボー)について、日本社会にもその存在が認知されてきたと感じる。

 中国の微博はこの3年で中国人の言論空間を一気に変えた。誰も微博を無視できないし、誰もが微博に夢中になった。その状況はいまも続いている。「飽きた」という人もいるが、中国人にとっておそらく初めて党や政府から切り離された「個」が意見や情報を公表し、交流できるようになったのは動かしがたい事実である。

 そもそも微博とは何ですか? と日本人から聞かれることも多かった。微博は言葉上は「微子」=ミニ、「博客」=ブログという二つの言葉をかけあわせたもので、日本でも「ミニブログ」と訳されることが多かった。一方、私などはいつも「中国版ツイッター」という表記を使ってきた。微博は実際のところ、ブログかツイッターかと聞かれれば、よりツイッターに近いからだ。

 ただ、ツイッターも微博も140文字だが、中国語では字数が3分の2ぐらいに減るとも言われているので、日本語では200文字ぐらいに相当するのだろうか。ツイッターよりもそれなりにまとまった一つの考えを書くこともできる。

  こんなことを考えているのは、最近、日本で立て続けに中国の微博について本が出されたからだ。

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