1月20日、ジョゼフ・バイデン副大統領が第2期オバマ政権での副大統領就任の宣誓式を終え、今後4年間引き続き副大統領としての職務を担うこととなった。第112議会のレイムダック会期の最終局面での「財政の崖」回避問題を巡る与野党合意や、オバマ大統領が今月16日に公表した銃規制強化案についてオバマ政権で中心となって取りまとめを行なったのもバイデン副大統領であった。

「財政の崖」回避問題では、ジョン・ベイナー下院議長(共和党、オハイオ州第8区)やハリー・リード民主党上院院内総務(ネヴァダ州)が提示した妥協案について合意できず、膠着状態に陥っていた。土壇場で与野党合意に辿り着けたきっかけとなったのは、バイデン副大統領とミッチ・マコーネル共和党上院院内総務(ケンタッキー州)の2人が事実上取りまとめた上院法案であった。連邦政府の法定債務上限引き上げ問題を巡る昨年の与野党協議でも、真剣な協議が行なわれた場がバイデン副大統領率いる「バイデン・グループ」であったことは記憶に新しい。また、銃規制強化案の策定プロセスでもバイデン副大統領をヘッドとするタスクフォースが設置され、合衆国憲法修正第2条を盾に銃規制強化に強く反発している全米ライフル協会(NRA)のデヴィッド・キ-ン会長(アメリカ保守同盟(ACU)前会長)をはじめとする200以上もの団体の関係者とバイデン副大統領らは協議を重ねている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。