ロシアのプーチン大統領の長女、マリーヤ(一九)が、ロシアの民族友好大学の試験にパスし、九月に入学した。国際関係論を専攻する模様だ。 同大学は旧ソ連時代、ルムンバ大学と呼ばれ、第三世界の留学生を多数招いたことで知られる。マリーヤは最難関のモスクワ大学東洋語学部で日本語か韓国語を専攻したい意向といわれたが、難易度の高さを警戒したのか、試験ではややレベルを下げた。 マリーヤと次女のエカテリーナ(一七)は、警備上の配慮で学校には行かず、大統領公邸で個人授業を受けていたようだ。一方で、イタリア、フランス、日本、中国などをお忍びで旅行している。 だが、大統領の長女入学に民族友好大学の教授らは戦々恐々としているという。テロの恐れが強まるからだ。一連のテロの黒幕、チェチェン独立派武装勢力のバサエフ野戦司令官は、五月にカディロフ前チェチェン共和国大統領暗殺を認めた声明で、「プーチンが死ぬと、マリーヤとエカテリーナのどちらが後継になるか見ものだ」と恐ろしいジョークを飛ばしていた。娘もろとも学生を人質に取る「大学占拠事件」が現実になれば、大統領には最大の苦境となる。

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