アベノミクスは「仁徳ノミクス」を再現できるか
2013年2月15日
巨大前方後円墳を間近で御覧になったことはあるだろうか。「山」にしか見えない。なぜこのような無駄な造形物が無数に存在するのか、不思議に思えてくる。そして、苦役に耐えた古代人に、深く同情するのである。
しかし、「前方後円墳は、エジプトのピラミッドと同じように、公共事業だったのだ」とする説がある。
かつて、ピラミッド造営は強制労働で、奴隷が泣く泣く作業に従事していたと信じられていた。ところが、実際には失業対策を行なっていたのではないかと、指摘されたのだ。ナイル川の氾濫する農閑期に国が仕事を与えたというわけだ。言い出したのは、経済学者・ケインズである。
古代の石切場には、「王さま万歳!」「帰宅したら、たらふくパンを食べて、ビールを飲もう」といったいたずら書きが残されていた。工人たちに不満はなく、楽しい日常を過ごしていたことがわかる。エジプトの王は、知恵を絞って、人々の労働意欲を引き出していたようだ。
前方後円墳の実利的目的
では、日本の前方後円墳はどうだろう。
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