イスラエルの偵察機がパキスタンの核関連施設を撮影していたことが判明し、パキスタン側が謝罪を要求している。 当初パキスタン側はインド空軍の仕業と推測していたが、十四回のスクランブル出動の結果、“真犯人”を特定。当局は領空侵犯を許した軍の失態を明かすことのマイナス面を心配しつつも、イスラエルが謝罪しなければ、事実をイスラム諸国会議機構(OIC)に報告することも検討している。 パキスタンの科学者カーンが、ウラン濃縮用の遠心分離技術をイランに提供したことがわかって以来、イスラエルとパキスタンの関係は悪化。今回の空撮は、核関連施設攻撃の下準備ではとパキスタン政府は警戒を強める。 一方、イスラエルも領空を“天敵”の無人偵察機が飛行していたことが判明し、衝撃を受けている。 ベイルートの消息筋によれば、レバノン南部を拠点とするイスラム教シーア派武装組織ヒズボラの無人機が北部の都市ナハリヤなどを二十分以上低空飛行して帰還。次は攻撃が行なわれても不思議はない。ヒズボラは無人機を、軍事支援を仰ぐイランから入手した可能性があるという。

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