ロシアが、インドに対する原子力潜水艦のリースを決定した。両国政府が交わした契約によると、インド海軍は十年間、ロシアからプロジェクト971級原潜「ネルパ」を借り受ける。 ロシアでは、極東コムソモルスクのアムール造船所で、資金不足により建造途中でお蔵入りとなっていた971級原潜二隻の建造が再開された。二〇〇七年までに完成の予定で、進水後、インド人乗組員がロシアまで乗船訓練に赴く手はずとなっている。 インドはロシア側から、軍民両用技術の供与や、ロシアとの共同技術開発の可能な国として認定されている。ロシアが同様の認定を与えているのは他に、仏、独、中国、ブラジル、南ア、チェコ、ベラルーシ、リトアニアの各国。 一方、インドは十月下旬、弾道ミサイルの海中発射実験に成功した。ロンドンの軍事筋によれば、チャンディプール実験場近くの海中から射程三百キロの「プリトビ」改良型を発射。「予想以上の成果」(インド軍高官)を挙げたという。 弾道ミサイル搭載潜水艦を保有するのは現在、米露仏英中のみ。インドは、「五大国」に仲間入りするための技術的ハードルを越えたと見られている。

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