三井住友フィナンシャルグループと米ゴールドマン・サックスに、金融界の耳目が集まっている。 ゴールドマンには一時、消費者金融最大手の武富士を買収するという説が取り沙汰されたものの、結局、大株主である武井保雄前会長ファミリーは保有株式の半分を信託に回すことを選択。だが、大手証券会社幹部によれば、「ゴールドマンがTOB(敵対的買収)をかける可能性」があり、信託に回る株式などについても、ゴールドマンと提携関係にある三井住友FGが「共同戦線を張るだろう」との見方が流れた。 そんな中、外資系証券が武富士の株価を操作しており、証券取引等監視委員会が動き出したとの噂が流布。ゴールドマンに関しても、武富士株買収の断念説が出る一方、同社が参画した三井住友FGの増資に金融庁が関心を寄せているとの声が聞こえてきた。 ゴールドマンが千五百億円もの増資を引き受け、主幹事も務めた経緯にからんで、金融庁は三井住友FGに対する検査の際に「企業統治のあり方に問題あり」と指摘している。金融庁は先頃、シティバンクに制裁を下したばかり。その動向が注目されている。

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