「米国がいまや、わが方の戦略ロケットと核兵器の射程圏」「朝鮮戦争の休戦協定を白紙化」「われわれも休戦協定の拘束を受けず任意の時期に任意の対象に対して制限なく思いのままに正義の打撃を加え民族の宿願である祖国統一の大業を実現するであろう」「精密な核攻撃でソウルのみならずワシントンまで火の海に」「一発の銃声で世界的な核戦争も」「侵略者の本拠地に対し、核による先制攻撃の権利を行使することになる」「第2の朝鮮戦争を避けることが難しくなった」「敵がわれわれに少しでも手出しすれば、その機会を逃さず、全戦線に祖国統一の大進軍開始を命ずる」「南北不可侵に関する過去のすべての合意の全面破棄」‥‥。

 北朝鮮が2月末から連日のように声明や朝鮮労働党機関紙「労働新聞」の論説、記事を通じて、これまでにない極端な表現を使いながら国際社会を威嚇し続けている。北朝鮮の威嚇のレベルが極めて高く、朝鮮半島の危機がどこまでエスカレートするのか不透明な状況だ。

 

休戦協定を「白紙化」

 北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)偵察総局長は3月5日、朝鮮人民軍最高司令部のスポークスマン声明を発表し、米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」が始まる同11日から「朝鮮戦争の休戦協定を完全に白紙化する」とし、板門店代表部の活動を全面中断すると言明した。

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