政権交代と日本のアフリカ政策

執筆者:平野克己2013年3月25日

 先日、自民党の国際協力調査会に呼ばれて話をしてきた。資源問題の専門家である柴田明夫氏とご一緒した。三原朝彦衆議院議員が会長で、「もっと実効的な政策を模索している」というお声がけであったから、実りのある議論を期待して出掛けていった。自民党本部に伺うのは久しぶりだ。

 自民党政権時代には何度か自民党本部に呼ばれ、お歴々を前に話をさせていただく機会があった。日本企業がアフリカに戻ろうとしていたころで、小泉政権時代には国連安保理の常任理事国入りが目指されてもいたから、政党レベルでアフリカについて勉強しておこうという気運もあったのだろう。それが、民主党政権になったらパタッと止んでしまった。私も政府の末端で禄を食む身だから「政治家と個人的に接触することは控えよ」というお触れが上のほうからきていたが、仕掛の懸案もあったし、行政仕分けでODA予算が槍玉にあがったりもして気が気ではなかった。ツテを頼って民主党の議員にこちらから会いにいったりもしたのだが、とうとう民主党本部には行かずじまいだった。だから、いまでも民主党本部がどこにあるか知らない。それでも、私の講演会にかならずきてくれる民主党の議員もいたし、参議院の調査会には呼ばれたことがある。自民党時代とは異なる党のあり方が目指されていたのだろう。

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