中国がウクライナから入手した未完成航空母艦についての疑問が、中国軍事ウォッチャーらの間で出始めている。 問題の空母は中国海軍が約二年前に五千万ドル強の大金を払って購入した「ワリャーグ」(六万七千トン)。エンジンもないスクラップ寸前の状態だった。当初はマカオの海上カジノに改造するとして中国の民間会社の名義で購入され、その後この会社が中国海軍のダミーであることが判明した。 中国海軍は同空母を大連の海軍基地に曳航するため三千万ドルの費用を投じている。 軍事専門家らによれば、このワリャーグの大幅な改造がこのところ急ピッチで進められている模様。電子装置が取り付けられたとの話や戦闘攻撃機スホイ27を積載できるよう改造されているとの情報もある。ただ、航海に出られるような状態ではないため、空母の開発ではなく、ワリャーグを利用して、台湾侵攻の際の兵員輸送やヘリコプターの運用について検討や訓練を行なっているとの見方も出ている。

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