ミャンマー軍が、国内に潜伏するインドの武装ゲリラ八十五人を殺害した。攻撃の対象は、北部のアラカン高原を拠点とするナガランド国民社会主義委員会(NSCN)で、領内で活動する他の反インド政府ゲリラも国外退去を命じられた。 インド・ミャンマー国境にまたがって暮らすナガ族は、一九六〇年代以降、インドから独立して「大ナガランド」を建設することを目標に武装闘争を続けてきた。彼らはミャンマー側を隠れ家としてきたために、インド軍は攻めあぐねていた。 ところが昨年十月、訪印したミャンマー軍政のタン・シュエ議長に、インド政府が反政府勢力の取り締まりを依頼。とりわけ問題にしたのがNSCNで、弾圧作戦に協力を申し出たほか、インド陸軍は国境付近にミャンマー軍の作戦をモニターするための指揮所まで設置した。 インド北東部では過去半世紀にわたって反政府ゲリラが活動を続けており、政府軍と分離独立派との衝突で双方に数千人の犠牲者が出ている。

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