JALと同じロンドン便 その差は34万円也!

執筆者:竹田いさみ2005年7月号

 旧知のビジネスマンに、「ロンドンに行く場合、どのエアラインを使うの」と聞くと、「ヴァージンだけ」と即答が返ってきた。イギリスが世界に誇るヴァージンアトランティック航空のことだ。創業者はサー・リチャード・ブランソン(五四)。レコード通信販売から身を立てて、一九八四年にヴァージンを設立、二十年で一流の航空会社に育てた。「勝つ秘訣は抜きん出ること」をモットーに、現場に耳を傾けて顧客のニーズを丹念に掘り起こす。 ヴァージンのビジネスクラスのチケットを購入した客が、東京を出発してロンドンのホテルに到着するまでを再現してみる。まず自宅から成田空港まで黒塗りのハイヤーで送り届けてくれるところからサービスが始まる。全日空(ANA)は期間限定(今年九月末まで)で成田から都内まで「お帰りハイヤー・サービス」を実施しているが、「お帰り」のみ。日本航空(JAL)にいたっては何もない。 いよいよ搭乗。新しいエアラインや路線に乗る時は、いつも胸が高鳴る。機内に足を一歩踏み入れた瞬間、「ホー」、「エー」、「マー」とつぶやく。「ホーなかなかイイナ」、さもなければ「エー冗談じゃない」のマイナス評価。そして「マーしょうがないかな」の三通りだ。ヴァージンは「ホー」の部類に属する。そしてインド・東南アジア路線に限定すれば、わが日本のJALは間違いなく「エー」が多い。

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