アル・カエダの首謀者、オサマ・ビン・ラディンが九月にイラクに潜入するとの情報が流れている。 テルアビブの消息筋によれば、現在イラクにいるテロリスト、ザルカウィとビン・ラディンの間で取り交わされた秘密メッセージをイスラエル情報機関が解読。ラマダン(断食月)が始まる前の九月後半、イラクで大規模攻勢の指揮を執るようザルカウィがビン・ラディンに要請したことが判明した。 ザルカウィは、九・一一同時テロに匹敵する規模の対米攻勢を仕掛けるためビン・ラディンがイラク入りする必要性を説くとともに、現在の潜伏先よりイラクの方が安全だと唱えているという。 イスラエルの情報機関は、ビン・ラディンがザルカウィの説得に応じ、イラク入りを目指して、潜伏先とみられるアフガニスタンを既に出発した可能性があるとも見ているようだ。 米情報機関筋によれば、ビン・ラディンがアフガンからイラク入りを図る場合、パキスタンとイランにまたがるバルチスタン地方からイラン経由で密入国する陸上ルートと、同地方からペルシャ湾に出て船で行く海上ルートの二つが有力。パキスタン情報当局は最近、ペルシャ湾内にアル・カエダが新たな海洋基地を設営し、イラク南部のバスラとの間で密輸船を行き来させていると述べている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。