九月十四日にニューヨークで開かれた首脳会談の席上、インドのシン首相がパキスタンのムシャラフ大統領に、パキスタン国内などにある三十三のテロリスト訓練キャンプのリストを手渡していたことがわかった。 リストによると、キャンプの所在地は、パンジャブ州(八カ所)、北西辺境州(十五カ所)、シンド州(一カ所)や、印パが領有権を争うカシミールのパキスタン支配地域(六カ所)とパキスタン北部(三カ所)。 ムシャラフ大統領は国内に訓練キャンプはないと反論したが、パキスタン政府はテロ組織の取り締まりを公言しながらも、実際には過去カシミールやアフガニスタンでの紛争で「利用価値」があったテロ組織の温存を図っている。 昨年もインドにテロ攻撃を仕掛けるグループをパキスタン国内で活動させない旨を文書で約束したが、実効は挙がっておらず、インド側は業を煮やしていた。今回のリストによる指摘でパキスタン側の痛いところを突いた形だ。

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