アル・カエダについては、鳥インフルエンザ・ウイルスをテロに利用する恐れも指摘されている。米情報機関の関係者によれば、アフガニスタン北東部の山岳地帯で十月に捕らえられたアル・カエダ要員とみられる数人のグループの文書や無線交信記録から、同山岳地帯にある複数の秘密キャンプで生物兵器の製造や撒布実験が行なわれていたことが確認された。 実験にはインドネシアやマレーシアなどから、アル・カエダ関連組織のメンバーが参加。鳥インフルエンザ・ウイルスを増殖させて欧米で撒布する方法も検討された模様だ。実現のために多額の資金を供給する用意があるとのアル・カエダ指導部からの指令も見つかったという。 一方、カナダの政府機関、統合脅威評価センターは先に公表した鳥インフルエンザに関する報告書で、オサマ・ビンラディンが鳥インフルエンザに関心を寄せていることやカナダを生物兵器テロの標的としている可能性を指摘している。 カナダ治安当局筋は、バンクーバーやモントリオールなどのイスラム系コミュニティーに潜伏するアル・カエダのシンパが生物兵器を開発中との情報を得て捜査を開始したともいう。

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