タイ・プレミアリーグの前途洋々
2014年1月24日
カレン・ロバート、茂庭照幸、岩政大樹、西紀寛、橋本早十、田原豊、杉本恵太……。
Jリーグファンならおそらくなじみのあるこの選手名の並びを見て、何を意味しているかすぐわかる人は、そうとうなアジアサッカー通である。
答えは、来季からタイ・プレミアリーグに移籍する選手たち(カレンは去年の夏からすでにスパンブリーFCの一員)。獲得には失敗したが、バンコク・ユナイテッドFCが昨夏に交渉した、松井大輔の名を加えてもよい。
選手だけではない。元ヴィッセル神戸監督の和田昌裕氏も、タイの強豪チョンブリFCの監督に就任している。チョンブリFCでは、すでに元日本代表GK(ゴールキーパー)コーチの加藤好男氏がGKコーチを務めており、その活動を見込まれて、今ではタイ代表のGKコーチも兼任している。
Jリーグで活躍したこれだけの大物選手・指導者たちがいっせいにタイへ向かうというのは、かつてない現象である。前回紹介したJリーグのアジア戦略が、これを後押ししていると見てよい。リクルート本社でアジア担当の執行役員だった村井満氏が今月末にJリーグ新チェアマンに就任するのも、そのための布陣だ。アジア戦略のうちでも、タイは最重要地域なのだ。
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