都知事選のポスター掲示場 (C)時事通信フォト
都知事選のポスター掲示場 (C)時事通信フォト

「東京から日本を変える」「政権にストップをかける」「東京を世界一の都市に」――。

 まるで日本、いや世界のリーダーを決める戦いをしているかのようなセリフが飛び交う。宇都宮健児、田母神俊雄、舛添要一、細川護熙の主要4氏を中心に繰り広げられている東京都知事選の話だ。

 演説で、候補者が大風呂敷を広げるのは、今に始まったことではない。だが今回の都知事選は風呂敷の大きさを競っているかのようだ。細川氏は元首相、舛添氏は元閣僚、宇都宮氏は元日弁連会長、田母神氏は航空自衛官のトップだった。それぞれ過去の経歴が、話を大きくさせているのか。6年後に迫った2020年の東京五輪を意識して「世界の顔」を選ぶ選挙という気負いもあるのだろう。

 

国を動かした美濃部氏

 一方、「都知事選といえども一地方選。国政とは直接関係ない」という批判もある。自分たちが支援する候補が敗れた時に影響が及ぶのを心配する政党幹部から、こういう声が多く出ている。今回は細川氏らが国政課題である「原発ゼロ」を訴えているため、対立する候補陣営は、有権者の目をローカルな話題に戻そうという思惑もあるようだ。

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