北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の最側近とみられている崔龍海(チェ・リョンヘ)軍総政治局長(党政治局常任委員)の公開活動が今年に入り激減し、その去就に関心が集まっている。

 特に、韓国の脱北者が中心になって運営している「自由北韓放送」が2月28日に「崔龍海総政治局長監禁説」を報道、一気に注目が集まった。この報道で、金正恩第1書記が李英鎬(リ・ヨンホ)軍総参謀長、張成沢(チャン・ソンテク)党行政部長に続いて崔龍海軍総政治局長まで粛清しようとしているのではないかという観測が広まった。

 同放送は、北朝鮮内部消息筋の話として「2月21日午前6時ごろ、北韓(北朝鮮)軍保衛司令部所属の軍人30余名が自宅から出勤しようとした崔龍海軍総政治局長を連行し、同日午前9時ごろ、同じような数の保衛司令部の人員が人民武力部庁舎内の崔龍海総政治局長の事務所の文書などを押収した」とし、「崔龍海総政治局長の所在は不明だが、保衛司令部の内に監禁されているようだ」と報じた。

 崔龍海総政治局長は、金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日である2月16日に金正恩第1書記が金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を訪問した際に、李永吉(リ・ヨンギル)総参謀長、張正男(チャン・ジョンナム)人民武力部長、辺仁善(ピョン・インソン)軍作戦局長ら軍幹部等とともに同行した。しかし、崔龍海氏は、これを最後に北朝鮮メディアで動静報道が途絶えた。

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