米国史上最悪の「科学研究不正」の反省と対処に学ぶこと
2014年4月3日
「STAP細胞」論文不正問題や、最近多発する様々な基礎研究、および臨床研究不正事件で、日本人研究者の倫理的な問題が議論されています。4月1日には、理化学研究所の調査委員会が、「STAP細胞」論文は小保方晴子ユニットリーダー個人の「捏造」であったとする調査結果を発表しました(小保方氏自身は、調査結果は納得できないとする憤りのコメントを発表しましたが)。
では、果たして日本では、研究者は、データの改ざん、捏造やコピーなどしてはいけないということを、本当に知らないのでしょうか? そしてそれは、日本の倫理教育のレベルが低いためであり、これから倫理問題に関する授業を増やせば、今後、研究者の不正行為が減るのでしょうか?
そもそも、科学者は不正行為をしてはいけないことは十分に知っています。カンニングをしてはいけないし、他人のものを盗んではならない、他人を傷つけてはならないことは、幼い頃に誰もが学びますよね。ですから、表面的な改革だけでは、私は、何の解決にもならないと思います。今回は、米国における不正問題の歴史、改革、現在の取り組みを参考に、今後の日本における対策について考えたいと思います。
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