ロシアのエリツィン元大統領の七十五歳の誕生日を祝う晩餐会が二月一日、クレムリン宮殿でもたれた。 プーチン大統領が主催した晩餐会には、元大統領と親しい三百人が内外から招かれた。クリントン元大統領(米)、コール元首相(独)、ルカシェンコ大統領(ベラルーシ)、ナザルバエフ大統領(カザフスタン)、クチマ元大統領(ウクライナ)、アカエフ元大統領(キルギス)。国内からはチェルノムイルジン元首相、ガイダル元第一副首相、ロシア人チェロ奏者のロストロポービッチ氏……。ただ、ゴルバチョフ元ソ連大統領の姿はなく、関係は冷たいままであることを窺わせた。 一九九九年十二月三十一日に辞任し、ナイーナ夫人とモスクワで悠々自適の生活を送っていた元大統領が公的な場に姿を現すのは六年ぶり。現役時代は足元もおぼつかないほど衰えていた体力も回復し、「政治は人を老いさせる。辞任して私は若くなった」と招待客を笑わせた。 クレムリン宮殿の「ゲオルギエフスキーの間」でもたれた晩餐会のメニューである。 洋ナシのゼリー寄せにカムチャツカのカニ肉 フォアグラのテリーヌ 新鮮な野菜とアザミ茸を詰めた雉のフィレ チョウザメの皇帝風キャビアのアスパラ添え

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