菅ちゃんからの電話がそんなに嬉しいの? (C)時事
菅ちゃんからの電話がそんなに嬉しいの? (C)時事

 中国の国営石油会社が南シナ海の西沙諸島周辺で一方的に海底の掘削作業を始めたことに端を発する、ベトナムと中国の紛争。ベトナム海上警察の巡視船と中国当局の船が衝突した事件に反発したベトナム国内での激しい“反中デモ”は、すでに多数の死傷者も出るほど過激化している。被害は飛び火し、現地の日本企業は中国系と間違われて襲撃された。さらに5月25日には、関西地区に住むベトナム人らが1000人規模で大阪市内をデモ行進した。

 日本にとっても無視できない今回の紛争について、無論、NHKも当初から報道している。が、その最初の報道と、報道後の対応を巡って、目下、内部で批判が噴出しているという。

 

誤報でも頬かむり

 両国艦船の衝突が国際的に最初に報じられたのは5月7日。ベトナム政府が記者会見で公式に発表したのだが、NHKはこれを当日午後7時からの『ニュース7』で報じた。が、その内容が問題だった。

〈ベトナム海上警察の船が現場近くで中国当局の船に体当たりし〉〈これは7日、ベトナム政府が記者会見して明らかにしたもので〉〈ベトナム海上警察の巡視船など2隻が中国当局の船に体当たりしたと説明しました〉

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。