ミスコンブームで水着市場も期待大?

執筆者:和仁廉夫2006年7月号

 大手繊維メーカーが主催する新作水着発表会。旭化成せんいは三年連続で日中両国のキャンペーンモデルを起用している。日本の水着商戦は梅雨明けから本格化するが、昨年の遊泳用水着(ビキニなど)の国内販売数は、十数年前のピーク時と比べて約半分の三百八十万枚。中国人モデルの起用は、今後拡大が見込まれる中国の水着市場への期待の表れでもある。 同社の中国人モデルはいずれも現地で開催された美人コンテスト(ミスコン)の出身で、今回は国営のCCTV(中国中央テレビ)が主催する大会の勝者を採用した。 いまや「美女経済」という言葉が定着するほど、中国各省・自治区のテレビ局が主催するミスコンは花盛り。携帯電話を通じた視聴者参加型投票といった工夫もあるが、番組を介した広告ビジネスの環境が整ったことが大きな理由だ。経済発展に伴って購買力が上がり、テレビの視聴者数が増大した。 ミスコンを支えるのは高額のスポンサー料。比較的購買力が低いとされる内陸・山西省での地区大会にも、企業名を冠するには百五十万元(約二千二百万円)、協賛企業でも八万元(約百二十万円)の広告料が必要。それでも、地区予選から決勝まで約半年間の長期にわたり放送し続けるため、宣伝効果は捨てがたい。

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