サッポロホールディングスの株式に、内外のファンドが食指を動かしている。 狙いは同社の不動産事業。今秋に完成する銀座七丁目の商業ビルだけでなく、「二〇〇七年十二月期以降は開発も続々完了し、増益基調に入る」(大手海外ファンド幹部)と読む。〇八年十二月期には不動産事業で七十億円の営業利益を見込むほか、「都心部に開発余地が残る優良な資産が多い」(大手証券アナリスト)ことも好材料だ。 同社は第三のビール「ドラフトワン」の不振など主力の酒類事業で苦戦し、最終損益は二期連続の赤字。大手ファンドの中には「酒類事業は売却し、不動産事業に再投資する」との買収シナリオを描くところもある。

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