中東の消息筋によると、北朝鮮が核実験実施を発表した数週間前から、イラン国内にいた北朝鮮のトンネル掘削技術者が本国に大挙帰国していたという。 これらの技術者は、北朝鮮とイランの軍事協力の一環として、イラン国内にある地下の軍事施設や核関連施設の防衛、拡充のための新たなトンネル建設に従事していたとされる。 この消息筋がイランの首都テヘランからの情報として語ったところによれば、北朝鮮技術者たちは本国からの指示によって十数人ずつのグループに分かれ、九月後半から順次、空路で平壌に帰ったという。総勢百人前後で、イラン国内に残った北朝鮮の掘削技術者はわずか数人の模様だ。 北朝鮮の技術者がイランにいつ戻るのか、あるいはもう戻らないのかなどについての情報は全くない。 イスラエルの情報筋は、北朝鮮の協力で造られているイランの地下トンネルの掘削作業は、地上のカムフラージュ作業も含め、今秋には完了する計画だったとみている。 北朝鮮技術者の大量帰国は、地下作業が完了したためなのか、それとも他の理由によるものかは不明である。しかし、テヘランからの情報によれば、北朝鮮技術者の何人かは、帰国後、本国で地下七百メートルの坑道を造ると漏らしていたという。

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