レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラが、イスラエルとの紛争で破壊された軍事施設や戦力の立て直しを急いでいる。 国連レバノン暫定軍(UNIFIL)によれば、ヒズボラは九月以降、イスラエルとの国境地帯を中心に強化地下壕とミサイル基地の本格的な立て直しを行ない、最新のイラン製監視システムの配備を始めている。立て直しはヒズボラの最高指導者ナスララ師の直接指示の下に進められており、イランやシリアが再び武器や資金を援助していることも確実視されている。 レバノン軍の情報では、シリアは十月半ば、中距離ロケット砲「ファジル3」と「ファジル5」を初めてヒズボラのレバノン南部の秘密基地に運び入れることに成功した。 一方、イスラエル軍情報機関は十月末、シリア国境付近でイラン製「ゼルジャル」など相当量のロケット砲と発射機がヒズボラ側に引き渡されたことを確認したもようだ。 イスラエル国防省では、このままヒズボラの再軍備が進むなら脅威が増大する一方であり、新たな軍事行動に出るべきだとの意見が急速に台頭しているという。 こうした中、イスラエルが政府要人らの専用核シェルターを建設しているとの情報がある。 イスラエル国防省筋によると、この核シェルターは今夏からエルサレム市内の秘密の場所に約六億ドルをかけて建設中で、年内には完成する見通し。

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