ロシアが中南米の左傾化の潮流に乗じる形で、ベネズエラ、ボリビアなど各国への武器売却攻勢をかけている。 ワシントンの米州機構(OAS)高官によれば、ロシア兵器輸出公社ロスオボロンエクスポルトは、近く、十二月の大統領選で三選が決まったばかりのベネズエラのチャベス大統領のもとに特別ミッションを派遣し、防空システム、輸送機、ヘリコプターなど新たな兵器売却交渉に乗り出す構えだという。 ロシアは既にベネズエラとの間でスホイ戦闘機二十四機、戦闘用自動小銃十万丁などの売買契約を相次いで結んでおり、反米の旗頭であるベネズエラを、中南米最大の自国産兵器の顧客として取り込む腹づもりのようだ。一方、ボリビアの首都ラパスの外交筋によれば、ロシアはチャベス大統領と盟友関係にあるボリビアのモラレス反米左翼政権に対しても、この半年間、武器の売り込みを図っている。

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