「受話器マーク」で中国が仕掛ける対米「著作権」戦争
2014年12月30日
最も身近なもので言えばスマートフォン。あるいは自動車のインパネやカーナビ。街中に出れば電車やエレベーター、高速道路などにある「非常電話」の表示――。それらに共通して存在するのが、「電話」を意味する「受話器マーク」だ=右写真=。
例えば、スマホで電話を掛ける際に押すアイコンを思い浮かべてほしい。すべての機種に必ずある「受話器マーク」は、誰もがひと目見て電話を意味していることが分かる図象であり、世界中至るところに氾濫している。
その日常的に目にするマークに、実は歴とした「著作権」が存在することをご存じだろうか。そしていま、その「受話器マークの著作権」に、中国政府が重大な関心を寄せている。しかも、この著作権を中国政府は「IT核弾頭」と呼び、密かに対米経済戦争の切り札として活用しようと目論んでいるのである。
中国政府の“代理人”
いわゆる「知的財産権」と呼ばれる権利のうち「特許権」「商標権」はよく知られているし、「著作権」についても、小説など文学作品や映画・写真など映像関係作品などで常識的に認識されている。著作権の保有を意味する©や(C)の表記もお馴染みだろう。
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