国際テロ組織アル・カエダが本格的な組織の立て直しに着手したとの情報がある。パリの国際治安筋によれば、アル・カエダの最高指導者オサマ・ビンラディンとナンバー2のアイマン・ザワヒリは、このほど指導部にナンバー3のポストを設けることを決定、その人選を急いでいるという。この情報は、ビンラディンらが潜伏しているとみられるアフガニスタンで傍受した通信や現場報告を分析した結果得られたものだ。 同治安筋によれば、ナンバー3のポストは、同組織の副官モハメド・アテフが死亡、その後任で二〇〇一年米同時多発テロの立案者のハリド・シェイク・モハメドが逮捕されてからは事実上空席になっていた。 このポストの有力候補として、イラク北部出身のクルド人テロリスト、ハディ・アルイラキや、昨年死亡したアブムサブ・ザルカウィの穴を埋めたアブアユーブ・アルマスリ、イランに潜伏中のモハメド・ハリル・アルハキムの三人が名乗りを上げているとされる。 しかし、この三人は互いに仲が悪く、ナンバー3のポストをめぐって激しい権力争いを演じており、ビンラディンらは決めかねているという。

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